
日本のグローバルイベントにおけるAIリアルタイム通訳の活用事例 :2026年上半期 5つのケーススタディ
近年、日本では国際カンファレンスやスタートアップ展示会、MICEイベント、投資フォーラムなど、さまざまなグローバルイベントでAIリアルタイム通訳と多言語字幕の導入が急速に進んでいます。海外からの参加者比率が高まる中、言語の壁をいかに取り除くかが、イベント運営における核心的な課題となっているためです。
2026年上半期、EventCAT(イベントキャット)は日本国内で開催された5つの代表的なグローバルイベントに参加しました。スタートアップのエコシステムから国際カンファレンス、経営者向けネットワーキング、さらにはコンテンツビジネスに至るまで、性質の異なる現場でAI通訳が実際にどのように活用されているかを、身をもって確認する機会となりました。本記事では、日本市場で実証された5つの事例を通じて、国際イベントにおいてAI通訳がどのような価値を生み出すのかをご紹介します。
運営環境の異なる、以下のような現場でAI通訳がどのように活用されているのか、詳しく見ていきましょう。
スタートアップ展示会
グローバルカンファレンス
経営者ネットワーキング
グローバルピッチングセッション
コンテンツビジネスイベント
Startup JAPAN EXPO 2026 ― 日本のスタートアップエコシステムにおける市場検証

2026年上半期の幕開けとなったのは4月、千葉・幕張メッセで開催された日本最大級のスタートアップイベント「Startup JAPAN EXPO 2026」でした。EventCATは、釜山(プサン)経済振興院・創造経済革新センターの「ビッグウェーブ・グローバル(日本)」プラグインプログラムに選出されて本イベントに参加し、日本のスタートアップエコシステムにおける自社技術の可能性を測る絶好の機会を得ました。
ブースには、日本のVC(ベンチャーキャピタル)をはじめ、グローバルコンサルティングファーム、MICE主催者、放送・メディア関係者など、業界のプロフェッショナルが途切れることなく訪れました。韓国語で行われたサービス紹介は、リアルタイムAI通訳と日本語字幕を通じてその場ですぐに伝えられました。来場者はライブデモを通じて、EventCATがZoom、Google Meet、Microsoft Teamsなどのオンライン会議環境だけでなく、大規模なカンファレンス設定でもどのように機能するかを直接確認しました。
特に、多言語字幕を必要とするコンテンツ制作や放送業界の専門家からの問い合わせが目立ちました。さらに、現地のネットワーキングセッションでは、将来的なパートナーシップやPoC(概念実証)につながる、いくつかの有望な議論が行われました。短い日程ではありましたが、日本のスタートアップエコシステムへ本格的に参入するための確かなマイルストーンとなりました。
SusHi Tech Tokyo 2026 ― 全8ステージに及ぶ大規模運営、日本首相の基調講演もサポート



上半期最大の舞台となったのは、4月27日から29日まで東京ビッグサイトで開催された「SusHi Tech Tokyo 2026」でした。世界中のスタートアップ、投資家、大企業、都市のリーダーが一堂に会する、アジア最大級のグローバルイノベーションカンファレンスであり、3日間の会期中に約1,000人の専門家が現地に集まりました。
EventCATはこのイベントで、メインステージを含む全8ステージにAIリアルタイム字幕を提供しました。なかでも象徴的だったのは、高市早苗内閣総理大臣と小池百合子東京都知事が登壇したイノベーションステージです。国家首脳級の演説が誤訳や遅延なくEventCATの字幕を通じて世界の参加者にリアルタイムで届けられたことは、翻訳品質の高さを裏づけると同時に、大規模な国際イベントでもEventCATが安定して機能することを示す何よりの証明となりました。
参加者は大型スクリーンやステージ横のLEDモニターで字幕を確認するほか、各自のスマートフォンでQRコードを読み取り、希望する言語の字幕をその場で表示させて視聴していました。連日午前9時から午後6時までノンストップで行われたセッションの間も、専用の通訳ブースや人による通訳を配置することなく、多言語コミュニケーションが途切れることなく続きました。ブースを訪れた来場者からは、字幕のスピードと正確性に大きな反響が寄せられました。8つのステージを同時にカバーする必要があった本イベントは、EventCATにとって大規模運営の実力が問われる重要な場となりました。スタートアップ展示会でのブースデモから第一歩を踏み出してわずか1ヶ月で、世界のトップリーダーが登壇する舞台でもその実力を証明した形です。
ASTEEDA Executive Salon 2026 ― 長野・野沢温泉で開かれた日本の経営者ネットワーキング

6月11日から13日にかけて、舞台は長野県野沢温泉へと移りました。日本全国の経営者や起業家が集う国内最大級のカンファレンス兼ビジネスマッチングイベント「ASTEEDA Executive Salon 2026」で、EventCATは経営、採用、営業、地方創生など多岐にわたるテーマのパネルディスカッションやセッションのリアルタイム多言語字幕を提供しました。
本イベントは公式の韓国パートナーを通じて韓国企業の参加を積極的に受け入れており、韓国語と日本語が行き交う会話が自然に交わされていたのが特徴です。温泉街というリラックスした雰囲気の中でも、経営者同士のネットワーキングは驚くほど濃密に行われました。EventCATはライブ字幕を通じてこうした会話の流れを確実に捉え、言語の壁によって貴重な洞察が見落とされることのないよう、重要な役割を果たしました。格式高いカンファレンス会場を離れ、むしろこうしたカジュアルな場だからこそ、より深く率直なネットワーキングが生まれる ― 本イベントは、そうした場面でも多言語コミュニケーションへの需要が確かに存在することを裏づけるものとなりました。
IVS Kyoto 2026 ― 京都で再び迎えたグローバルスタートアップの舞台、ライブデモで証明した製品の完成度

7月1日から3日までの3日間、京都で日本最大級のグローバルスタートアップカンファレンス「IVS Kyoto 2026」が開催されました。EventCATは「Startup Market」エリアにブースを出展し、リアルタイム翻訳、AI字幕、セッション管理機能を備えた「EventCAT Conference 2.0」を、来場者が直接体験できる場を設けました。
50以上の言語に対応するEventCATを一目見ようと、途切れることなく来場者がブースを訪れ、具体的な導入戦略を話し合うための個別相談(1:1ミーティング)も数多く行われました。なかでも公式サイドイベント「East Asia Startup Nexus」では、XL8代表のJUNG YOUNGHUN(Tim Jung)自らピッチの舞台に立ち、EventCATを紹介するとともに、言語の壁のないグローバルな未来という企業のビジョンを語りました。「SusHi Tech Tokyo」「Startup JAPAN EXPO」に続く今回のイベントも、実際の製品デモを通じて日本の国際イベントにおけるEventCATの知名度を高める絶好の機会となり、台湾・韓国・日本のスタートアップエコシステムとのつながりをさらに広げる結果となりました。
U-KNOCK 2026 in Japan Summit ― ライブミーティングでつなぐ、韓国コンテンツと日本のビジネス環境

上半期の締めくくりとなるのは、7月7日から9日まで東京で開催された「U-KNOCK 2026 in Japan Summit」です。韓国のコンテンツ企業15社と、日本の投資家・メディア・パートナー企業をつなぐこの3日間のビジネスサミットは、参加無料ながら、そこで交わされる議論の中身は極めて本格的です。
コンテンツIP、投資、協業パートナーシップなど、具体的なビジネス対話が日韓の参加者間で展開される中、EventCATはリアルタイム通訳と多言語字幕を提供し、双方がニュアンスを取りこぼすことなく会話を進められる環境を支えています。限られたミーティング時間の中で信頼関係を築かなければならない現場だからこそ、訳された一文の精度が、次のミーティングにつながるかどうかを左右します。今回のサミットも、まさにその事実を裏づける場となりました。コンテンツ産業特有の微妙なニュアンスや言い回しまで自然に伝えることが求められる、極めて意義深い現場です。
5つの現場が示した日本のAI通訳市場の変化
千葉に始まり、東京、長野、京都、そして再び東京へ。EventCATが共にした5つのイベントは、規模も業界も運営方式もそれぞれ異なっていましたが、そこには一つの共通点が見えてきました。グローバルイベントの競争力とは、単に多くの参加者を集めることではなく、「すべての参加者が同じ情報を、同じ瞬間に理解できる環境をつくる」ことにある、という点です。
スタートアップ展示会では海外投資家との最初の対話をつなぎ、グローバルカンファレンスでは国家首脳級の演説や専門セッションを多言語で届け、経営者ネットワーキングやビジネスサミットでは言語の壁のないシームレスな協業・パートナーシップの議論を支えてきました。イベントの目的はそれぞれ違っても、「言語の壁を解決する」という課題はすべて共通していたのです。
この上半期を通じてEventCATは、日本市場においてAI通訳がもはや単なる利便性のための機能ではなく、国際イベントの運営とグローバルビジネスをつなぐ「中核的なコミュニケーションインフラ」へと進化しつつあることを確信しました。スタートアップ、MICE、コンテンツ、観光、公共セクターに至るまで、海外からの参加者が増えるほど、リアルタイムAI通訳と多言語字幕は選択肢の一つではなく、「新たな運営基準」になりつつあります。
EventCATはこれからも、日本をはじめとするグローバル市場で言語の壁を低くし、より多くの人々が同じ瞬間を共に理解しつながり合えるよう、さまざまな国際イベントやビジネスの現場で新たな成功事例を積み重ねていきます。
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